世の中には多種多様な投資があり、「短期決戦型」や「長期持久戦型」、「ハイリスク・ハイリターン型」や「ローリスク・ローリターン型」など、さまざまな特性を持っています。
そのため、投資家の性格や目標、生活環境などを鑑みて、ご自身に「向いている投資」を見つけることがとても重要となります。
無理に「向いていない投資」に手を出してしまうと、思わぬ失敗を招いてしまうことも……。
この記事では、不動産投資が「向いている人」と「向いていない人」について解説しています。
「向いていない人」が今すべきことも解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
一般的に、不動産投資に向いている人・向いていない人の特徴は以下のとおりです。
詳しくは『不動産投資はどんな人に向いている?向き不向きから知る最適な投資方法』で解説していますので、ぜひそちらも併せてご覧ください。
上記に加えて、実はもうひとつ「不動産投資に向いていない人の特徴」があるんです。
それは「年収が500万円未満の人」。
なぜ、年収が500万円未満だと「不動産投資に向いていない」のでしょうか。
次の段落で詳しく見ていきましょう。
不動産投資を効率よく始めるためには、一定水準の年収に到達していることが望ましいとされています。
その理由は大きく以下の3つです。
現物不動産投資では、ほとんどの場合「不動産投資ローン」を用いて投資用物件を購入することとなります。
不動産投資ローンを組むにあたっては、「物件の収益性」と「本人属性(年収や資産状況、不動産投資の実績など)」が審査対象となります。
居住用物件を購入する際の「住宅ローン」に比べ、審査基準が数段厳しいとも言われる不動産投資ローン。
そんな不動産投資ローンを有利に組むためには「年収700万円以上」が必要になると言われており、年収500万円未満となると組めるローンの種類も限定されてしまいます。
かつ、年収が低いぶん条件が厳しくなることも多いため、必要以上に高い金利でローンを組まなければならない可能性も高まります。
もちろん年収は高ければ高いほど有利ですが、ローン商品の選択肢を一定以上に保つという意味でも「年収500万円以上」をひとつの基準として見るといいでしょう。
老朽化した設備や雨漏りの修繕など、不動産投資には突発的な出費がつきものです。
修繕の規模や対象などによっては、修繕費用が高額になることも考えられます。
また、空室が続いて期待していた利回りが実現しないこともあり、手持ちの資産から運営費用を捻出しなければならないことも珍しくはありません。
年収が500万円以上あるとそうした事態にも耐えやすいですが、それ未満の場合、日々の生活や子供の学費などで手一杯になっていることも多いもの。
万が一、手持ちの資産から費用を捻出できないとなると、むざむざ高金利のカードローンを利用する羽目に陥ってしまう恐れも……。
不測の事態に備えるためにも、年収は500万円以上あったほうが安心と言えるでしょう。
不動産投資をはじめ、すべての投資を成功させるためには、一定水準の「金融リテラシー」が求められます。
「Route100」の調査では「金融リテラシーが高いほど年収と保有資産が高くなる」傾向にあることが分かっており、年収と金融リテラシーの高さには一定の相関性があると考えられます。
「年収が低く、金融商品に接する機会が少ない≒金融リテラシーが低い」傾向にある人は、投資で思わぬ失敗をしてしまう恐れがあるため、年収とともに金融リテラシーを身につけてから臨むことをおすすめします。
では「年収500万円未満であれば、不動産投資を諦めるべき」なのでしょうか?
いいえ、決してそうではありません。
もし「今」年収が500万円に届いていなかったとしても、「将来」的に年収500万円を超える可能性は必ずあります。
そのため、「今」リスクを取って不動産投資を始めるのではなく、「将来」安定して不動産投資を始めるために、「今」を準備期間として存分に活用しましょう。
「今はまだ年収500万円未満だけど、ゆくゆくは不動産投資を始めたい!」という方は、
などの準備を進め、「将来」のために備えておくことをおすすめします。
もちろん、「年収500万円の間は絶対に不動産投資に手を出すべきではない」というわけではありません。
たとえば、不動産小口化商品のように、少額から始められて生活を圧迫しない範囲で不動産投資を始めてみる、というのもひとつの手段です。
期待できるリターンは小さめですが、金銭的な負担が小さく、かつ不動産投資に関する知識や金融リテラシーの蓄積にも大変役立ちますよ。