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【一括投資vs積立投資】本当に収益性が高い投資方法はどっち?

2022年7月29日 金曜日

一度にまとまった金額を投資する「一括投資」と、毎月コツコツ投資する「積立投資」。

もちろんそれぞれにメリット・デメリットがありますが、本当に収益性が高いのはどちらの投資方法なのでしょうか?

この記事では、

  • 参考資料から見る、一括投資vs積立投資の収益性
  • 一括投資と積立投資のメリット・デメリット

について解説しています。

なるべく収益性の高い投資がしたいとお考えの方は、ぜひこの記事をご活用ください。

【参考資料①】一括投資は高い複利効果が期待できる

LIFULL HOME’Sが発表している投資シミュレーションでは、

  • 最終的な元本
  • 利回り
  • 運用期間

が同一であると仮定して、一括投資と積立投資の収益性を比較しています。

その一部、元本が300万円であるケースのシミュレーションを見てみましょう。

■シミュレーションの条件

  • 運用期間10年
  • 利回り3.0%
  • 元本は300万円(積立投資は毎月2万5,000円×12ヶ月×10年=300万円)
一括投資積立投資
運用収益104.8万円49.4万円
元本+利益(資産額)404.8万円349.4万円
投資利益率134.9%116.5%

※:投資開始から10年が経過した時点の成績

上記の条件でシミュレーションした場合、10年後の手元の資産額は一括投資で404.8万円。

積立投資では349.4万円となり、両者の資産額には約55万円の開きが出ています。

つまり、運用成績が常に一定を保っていれば、一度にまとまった金額を投資する一括投資のほうが高い収益が得られるという計算になります。

とはいえ、上記はあくまで理論上の話です。

実際の投資で、10年間常に一定の利回りをキープし続けられることはまずありえないため、このシミュレーションは参考として留めるようにしましょう。

【参考資料②】積立投資はリスクを避けた運用ができる

続いて、過去の運用実績による比較を見てみましょう。

ビジネス情報サイト「ダイヤモンド・オンライン」では、「ニッセイTOPIXオープン」(ニッセイアセットマネジメント)という投信への投資実績をもとに、一括投資と積立投資を比較しています。

■各投資の内容

  • 一括投資:2007年10月に120万円を一括投資
  • 積立投資:2007年10月から毎月1万円ずつ10年間積み立てて投資(投資元本120万円)
一括投資積立投資
運用収益146.0万円206.8万円
元本+利益(資産額)266.0万円326.8万円
投資利益率221.7%272.3%

※:2017年9月時点の実績

運用額の推移についてはリンク先のグラフをご覧いただければと思いますが、

  • 2009年2月にリーマン・ショックの影響を受けて基準価格が暴落
  • 2012年10月以降、アベノミクス効果により株価が徐々に回復

などの影響を受け、一括投資・積立投資ともに運用額が大きく上下しています。

この実績における最たる特徴は、「投資開始直後に株価の大きな下落があった」ことです。

積立投資は、投資開始から間がなかったために投資元本が少なく(2009年2月時点の投資元本:17万円)、下落の影響が極めて軽微に済みました。

その後、株価が上昇する頃には徐々に投資元本も増えていたため、上昇の恩恵を最大限に受けることができたのです。

一方の一括投資では、投資開始直後の大暴落によって投資元本の半分以上を失っています。

結局最後までその大損失を引きずってしまい、積立投資ほどの収益性を実現することはできませんでした。

この実績が示すとおり、積立投資には「初動は動きが小さいものの、『量』が増える後半になると変動幅が大きくなる」という特徴があります。

株価が低迷している時期は『量』を多く買える時期と割り切り、いずれくるであろう株価上昇に備えることもできますので、株価低迷時にも無駄に焦らずに済みますよ。

一括投資と積立投資のメリット・デメリット

最後に、一括投資と積立投資、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

単純に「どちらがいい」と断言できるものではないため、メリット・デメリットを考慮したうえで、ご自身に合った投資方法を選んでくださいね。

一括投資のメリット・デメリット

■メリット ・短期間で大きなリターンを狙える
・高い複利効果が期待できる
・相対的に見て評価益の変動幅が大きい
■デメリット ・投資開始時点で一定の資金が必要となる
・投資タイミングによっては資産が大幅に減少することも
・相対的に見て評価損の変動幅が大きい

投資タイミングによって高い収益性を期待することもできる一方で、大幅な下落リスクも抱えるハイリスク・ハイリターンの投資方法である「一括投資」。
一括投資に臨む際は、分散投資によるリスク軽減などの対策をとることをおすすめします。

積立投資のメリット・デメリット

■メリット ・一括投資に比べて株価の大暴落などの影響が少なく済む
・まとまった資金がなくても始められる
・値下がりしている時は『量』を買うことができる
・相対的に見て評価損の変動幅が小さい
■デメリット ・『量』を蓄えるまで(投資開始~前半頃)は運用額の変動幅が小さい
・一般的には一括投資より収益性が劣ることが多い
・相対的に見て評価益の変動幅が小さい

評価益・評価損ともに変動幅が小さく、一括投資よりもローリスク・ローリターンな「積立投資」。

投資期間が長期間に及び、ある程度『量』を蓄えられてくると変動幅も大きくなっていくという特徴があります。

月々決まった額を積み立てていくため、一度にまとまった資金を用意することが難しい人にもおすすめです。