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アーリーリタイアのメリット・デメリットとは?

2022年12月23日 金曜日

昨今よく耳にする「アーリーリタイア」という言葉。

その意味やメリット・デメリットを、分かりやすく解説していきます。

アーリーリタイアとは

「アーリーリタイア」とは、定年年齢を迎える前に希望退職し、手元にある資産のみで生活のすべてを賄うライフスタイルのことです。

似た意味の言葉として「セミリタイア」と「FIRE(「Financial Independence, Retire Early|経済的自立と早期退職」の頭文字)」がありますが、退職後の収入が一切なくなるアーリーリタイアに対して、

  • セミリタイア:退職後もパートやアルバイトなどを通じて収入を得る
  • FIRE:不動産投資や株式などの不労所得を通じて収入を得る

という特徴があり、「資産+就労or不労所得による収入」によって生活を賄うという点で大きな違いがあります。

アメリカで爆発的に流行した「FIREムーブメント」が日本にも到来し、アーリーリタイアやFIREの指南本などが書店で平積みされるようになった昨今。

こうした新しいライフスタイルが世界的に流行している背景には、

  • 「老後2000万円問題」を機に、投資に対する興味関心が高まった
  • コロナ禍で不透明な経済に危機感を覚える人が増えた
  • 「会社から給料をもらう」という受け身な生き方に嫌気がさす人が増えた

など、複合的な理由があるとされています。

アーリーリタイアのメリット

「仕事に縛られず、毎日を休日のように過ごす」という、夢のようなアーリーリタイア。

そのメリットは、大きく以下の5つです。

  • 自由な時間を確保できる
  • 仕事のストレスと無縁になる
  • 好きな場所に住むことができる
  • 今しかできないことができる
  • 金融リテラシーが高まる

自由な時間を確保できる

アーリーリタイアの最たるメリットは、「自由な時間を確保できる」ということではないでしょうか。

日本経済団体連合会が2020年に発表した『2020年 労働時間等実態調査』によると、フルタイムで働く一般労働者全体の総実労働時間(年間平均)は約2,040時間。

日数に換算すると実に85日となり、一年の1/4近くを仕事に費やしていることが分かりました。

上記にはサービス残業などが含まれていませんので、実際の労働時間はさらに長いことが考えられます。

アーリーリタイアに成功すると、これらの時間をすべて自由に使うことが可能となります。

空いている日を選んでアミューズメントパークへ出かけたり、平日の昼間からお酒を楽しんだりしていても誰にも咎められることがありません。

日々仕事に追われる人からすると、まさに「夢の生活」と言えるでしょう。

仕事のストレスと無縁になる

仕事の時間から解放されるだけでなく、仕事のストレスからも自由になれるのがアーリーリタイアのメリットです。

転職サイト「ミドルの転職」の調査によると、仕事上でのストレスを「感じたことがある(「かなり強く感じる」「強く感じる」「適度に感じる」の合計)」と回答した人は、なんと全体の95%にも!

ストレスの度合いが低い「適度に感じる」を除外しても7割近い人が「ストレスを感じたことがある」と回答しており、多くの人が仕事のストレスに悩まされていることが分かります。

アーリーリタイアを果たせばこうしたストレスとは無縁になりますので、仕事による精神的負担が大きいという方は、よりアーリーリタイアに惹かれるのではないでしょうか。

好きな場所に住むことができる

新型コロナウイルスの蔓延を機に「テレワーク(在宅勤務)」が広まりましたが、とはいえ今も変わらず出社している、という方も多いことでしょう。

定期的な出社が必要となると、会社からそう離れたエリアには住むことができませんが、アーリーリタイアすれば好きな場所に住むことができます。

なにせ仕事をしないわけですから、通勤の利便性を考える必要もまったくないのです。

アーリーリタイアを機に憧れていた離島暮らしや田舎暮らしを始め、日々サーフィンや土いじりをして悠々自適な生活を楽しむ人も多いそうですよ。

今しかできないことができる

意外と見落とされがちですが、アーリーリタイアすると「今しかできないこと」ができるという点も大きな魅力です。

アーリーリタイアするタイミングが早ければ早いほど体力と気力が充実しており、世界一周旅行やシュノーケリングといったアクティブな活動にも挑戦することができます。

歳を重ねて定年退職を迎えたあとでは、こうした夢を実現することもなかなか難しいでしょうから、これもアーリーリタイアのメリットのひとつと言えます。

金融リテラシーが高まる

生活のすべてを資産だけで賄うわけですから、アーリーリタイアのためには莫大な資産が必要となります。

莫大な資産を蓄えるためには、ただ漫然と働くだけでなく資産運用なども必要となってくるでしょうから、行動と比例して金融リテラシーも向上することが期待できます。

アーリーリタイアのデメリット

一方、アーリーリタイアには以下のデメリットも考えられます。

  • 収入がなくなる
  • 多額の資産が必要となる
  • 保障や福利厚生がなくなる
  • 復職のためのハードルが上がる
  • 急な出費に対応しづらい
  • 人によっては孤独を感じることも

収入がなくなる

当然ではありますが、アーリーリタイアすると一切の収入がなくなります。

アーリーリタイアを果たす前には綿密なシミュレーションを行い、「これならアーリーリタイアしても大丈夫」と判断したうえで臨むとは思いますが、突然収入が途絶えたことで不安に駆られる人もいらっしゃるかもしれません。

多額の資産が必要となる

アーリーリタイア後は、生活のすべてを手持ちの資産で賄うこととなります。

たとえば、「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」をもとに、

  • ~65歳の年間生活費:360万円
  • 65歳~の年間生活費:300万円
  • 年間の年金収入:180万円

とし、90歳まで生活するとして計算すると、35歳でアーリーリタイアする場合には実に1億3,800万円もの資産が必要となるのです。

45歳でアーリーリタイアするとしても1億円近くが必要となりますので、アーリーリタイアする年齢にもよりますが、多額の資産が必要となることはまず間違いないでしょう。

保障や福利厚生がなくなる

離職すると、会社から提供されていた保障や福利厚生を受けられなくなってしまいます。

健康保険も、離職後は「国民健康保険」に切り替えとなることが一般的ですので、保険料負担も大きくなります。

退職と同時に厚生年金保険料の納税義務がなくなりますので、将来的にもらえる厚生年金の総額が少なくなることも忘れてはなりません。

復職のためのハードルが上がる

アーリーリタイア後に復職する場合、アーリーリタイア中の期間は「ブランク期間」とみなされてしまうため、復職のハードルが高くなることが懸念されます。

また、

  • 現役時代のスキルや知見が最新のものと乖離している
  • 「アーリーリタイアに失敗した=計画性が浅い」と捉えられる恐れがある

などの可能性もあるため、「アーリーリタイアしたものの運用が厳しく、やむを得ず復職する」という人は注意が必要です。

急な出費に対応しづらい

アーリーリタイアには、急な出費に弱いというデメリットもあります。

どれほど気をつけていたとしても、自然災害や不慮の事故などによって家や車の修繕・買い替えが必要となり、多額の出費が発生してしまうこともありえます。

そうした出費にも耐えられるよう、大幅に余裕をもたせたシミュレーションを組んでいれば大丈夫ですが、その場合にはより多くの資産が必要となります。

人によっては孤独を感じることも

アーリーリタイアによって仕事からは解放されることは確かですが、社会とのつながりが薄れることで孤独を感じる場合もあります。

また、周囲のライフスタイルと大きくかけ離れることによって予定や価値観が合いづらくなる懸念も考えられます。

「仕事」という、半ば強制的に社会と関われる機会を失うため、アーリーリタイア後は仕事以外の方法で社会とつながる方法を模索するといいでしょう。

まとめ

魅力の多いアーリーリタイアではありますが、実現ハードルが極めて高いことも事実です。

そんな時は、投資によって生活費の一部を賄う「FIRE」を目指してみてはいかがでしょうか。

早期退職後も投資による収入が得られるため、退職時に必要となる資産がアーリーリタイアよりもずっと少なく済みますよ。

FIREの実現には、長期にわたって安定的な収入が見込める「不動産投資」が最適です。

安定性や収益性の高さはもちろんのこと、家賃収入は金額が読みやすいため、FIREのシミュレーションをより精密にたてることが可能です。

今から不動産投資をスタートし、夢のFIREを実現しましょう。