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ほったらかし投資とは?忙しい人もズボラな人も片手間でできる資産形成

2023年3月24日 金曜日

ニュースや新聞などで「老後2,000万円問題」が大きく取り上げられ、投資の必要性が声高に叫ばれるようになった昨今。

「なにか対策しておかないと」とは思うものの、忙しい日々に紛れ、ついつい何もできずにいる……

そんな方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、時間に余裕がない方でも取り組みやすい「ほったらかし投資」について解説します。

ほったらかし投資とは

ほったらかし投資とは、言葉のとおり「最初にある程度環境を整えておけば、あとは《ほったらかし》状態でもコツコツと利益を積み上げていける投資方法」のことです。

決して「株式をほったらかし(長期保有)にしておいて、株価が釣り上がるのを待つ」という意味ではありません。

ほったらかし投資は、

  • モニターにかじりついて一日中株価チャートとにらめっこする
  • 毎日欠かさず経済新聞をチェックして銘柄探しに奔走する
  • 個人投資家のSNSをフォローし、常に最新情報にアンテナを張る

のように「時間や体力を消費する代わりに、短期間で大きなリターンを得る」ことを目指すのではなく、「少ない手間で、時間をかけて着実に収益をあげていく」ことを目的とした投資方法であるといえます。

忙しい人でも取り組みやすい「ほったらかし投資」。

そんなほったらかし投資に適した投資方法を、次の段落でご紹介します。

ほったらかし投資におすすめの方法5選

世の中にはさまざまな投資方法がありますが、ほったらかし投資に向いているものとそうでないものがあります。

向いているものはいくつかありますが、なかでもおすすめの投資方法が以下の5つです。

  • 不動産投資
  • 投資信託
  • つみたてNISA
  • ロボアドバイザー
  • ソーシャルレンディング

不動産投資

日常的に生じる手間が少なく、小さな負担で長期的なリターンが狙える不動産投資は、まさにほったらかし投資にうってつけの投資方法です。

不動産投資でほったらかし投資を成功させるためには、「最初にある程度環境を整えておく」という部分が極めて重要になります。

不動産投資における「環境」とは、すなわち「物件選び」「不動産会社(パートナー)選び」のふたつです。

このふたつの見極めを丁寧におこない、着実な収益が見込める投資用物件を手に入れさえすれば、あとはパートナーである不動産会社が大切な物件を管理してくれるはずですよ。

とはいえ、個人で投資用物件を所有する「現物不動産投資」は、初期費用として高額な自己資金が必要となります。

「今すぐにまとまった頭金を用意する自己資金はない」

「初めての投資でいきなり高額なローンを組むのは不安」

という方は、まずは「不動産クラウドファンディング」から始めてみてはいかがでしょうか。

不動産クラウドファンディングとは、特定の投資用物件に複数の投資家が出資し、その利益(損益)をシェアする投資方法です。

物件の管理運用は事業者が行いますので、投資家は運用状況や内容をチェックするのみ。

現物不動産投資よりもさらに少ない手間で不動産投資を始めることができ、高度な専門知識も必要ないため、投資初心者でも特に取り組みやすい「ほったらかし投資」です。

投資信託

投資信託(ファンド)とは、複数の投資家から集めた出資金を専門家がまとめて運用し、その利益(損益)を投資家に分配する投資方法です。

投資対象は国内外の株式や債券など多岐にわたり、さまざまな商品の中から適したものをファンドマネージャーと呼ばれる専門家が選びます。

投資対象は異なりますが、「複数の投資家から資金を募り、専門家が運用して、その利益を分配する」という方法そのものは不動産クラウドファンディングと同じです。

つみたてNISA

つみたてNISAは、厳密には投資方法ではなく「投資に関する税制」です。

つみたてNISAを通じて投資を行うと、その利益にかかる税金が年間40万円・最長20年間ゼロとなります。

通常、株式や投資信託で得た利益には20.315%(※)の税金が課されますので、つみたてNISAを活用したほうが断然お得となります。

※:所得税15% + 住民税5% + 復興特別所得税(2037年まで)0.315%

つみたてNISAの投資対象は、

  • 信託期間が無期限または、20年以上
  • 販売手数料が不要(無料)
  • 分配頻度が毎月ではない
  • 信託報酬が低率

の条件を満たす、「長期・積立・分散投資」に適した投資信託のみとなります。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)による投資診断や投資アドバイス、運用代行といったサービスの総称です。

ロボアドバイザーには、

  • アドバイス型:投資診断やアドバイスのみ提供し、買付や売却は自分で行う
  • 投資一任型:提案された運用内容を承認/非承認すれば、その通りに買付や売却を行ってくれる

の2種類がありますが、「ほったらかし投資」に向いているのは投資一任型となります。

機能が充実しているぶんアドバイス型よりも手数料が割高にはなるものの、極めて少ない手間で投資できるというメリットがあります。

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングとは、「資金を調達したい企業」と「利息で収益をあげたい投資家」をマッチングする投資方法です。

「融資型(貸付型)クラウドファンディング」とも呼ばれますが、金銭的な見返りを求めない「寄付的な側面」が多い一般的なクラウドファンディングとは性質が大きく異なります。

融資を受けづらいスタートアップ企業やベンチャー企業と、高い利回りに惹かれる投資家の間で需要が合致しており、近年注目が集まっている投資方法です。

ほったらかし投資のメリット

ほったらかし投資のメリットは、大きく以下の5つです。

  • 少ない手間で気軽に始められる
  • 少額から始められる
  • 忙しいサラリーマンや主婦でも取り組みやすい
  • ほったらかし投資を通じて金融リテラシーを高められる
  • 円預金よりも資産を増やせる可能性が高い

なんといっても「ほったらかし」にできるという点が大きいでしょう。

ほったらかし投資であれば、株式市場の取引時間中は仕事や育児で忙しいという方、あるいは学生の方でも気軽に取り組むことができます。

円預金もある意味では「ほったらかし」ですが、現在の金利ではほぼほぼ利益が見込めないため、口座で眠っている預金をほったらかし投資に回すというのも有効です。

ほったらかし投資のデメリット

一方で、ほったらかし投資には以下のデメリットも考えられます。

  • 元本割れのリスクがある
  • 短期間で大きなリターンを得ることは難しい
  • 完全に「ほったらかし」ができるわけではない

投資である以上、元本割れのリスクは避けられません。

また、手間が少ないぶんリターンも限られており、短期間で大きな収穫を得ることは難しいでしょう。

また、いくら「ほったらかし投資」だからといって、完全にほったらかし状態では失敗してしまう恐れもあります。

定期的に相場や運用状況などを確認し、必要に応じて調整をすることが重要です。

まとめ

丁寧に整えた土壌に種を撒き、時々様子を伺いながら、あとは自然に任せてゆっくりと芽吹きを待つ。

それがほったらかし投資です。

事前の準備と、運用状況の定期的な確認・見直しは必要となりますが、一般的な「投資」よりもずっと少ない手間でコツコツと資産を増やすことができます。

「眠っているタンス預金を有効活用したい」

「投資に時間をかける余裕はないが、将来が不安なので何か対策しておきたい」

という方はもちろん、

「株式やFXで積極的に投資を行っているが、長期的に安定した手段も確保しておきたい」

という方にもぴったりなほったらかし投資。

時間をかけて利益を積み重ねていくほったらかし投資は、長くやればやるほど高い効果が見込めます。

将来が不安視される今だからこそ、まずは気軽にほったらかし投資から始めてみてはいかがでしょうか。