長期にわたって安定した家賃収入が見込めるうえ、日々発生する業務が少ないことから忙しいサラリーマンや主婦にも人気の「不動産投資」。
「人生100年時代」の備えとしても注目が高まっている不動産投資ですが、いざ始めようにも「何から手を付けたらいいのか分からない!」という方も多いことでしょう。
この記事では、初心者の方にも分かりやすく「不動産投資の始め方」を解説しています。
不動産投資を始める際のガイドブックとして、ぜひこの記事をご活用ください。
「不動産投資を始めるには投資用物件が必要だから、まずは物件探しから始めよう」
「物件はナマモノだから、優良物件を見つけたらとりあえず手を付けておこう」
不動産投資初心者の方のなかにはこのように考える方もいらっしゃいますが、実は「まずは物件探しから」というのは大きな間違いです。
実際には、主に以下のステップで不動産投資を始めていきます。
「物件探し」がステップのかなり後半にあることがお分かりいただけたでしょうか?
もちろん、不動産投資において資産価値の高い投資用物件は欠かせません。
しかし、とりわけ初心者の方が不動産投資を始めるにあたっては、物件探し以前の準備が極めて重要となるのです。
早速、それぞれについて見ていきましょう。
不動産投資に関する知識を身につけることは、不動産投資における最大の「自衛」手段です。
書籍やセミナーを通じて不動産投資について学んだり、物件の相場観を知るために投資用物件のポータルサイトを見たりして、必要な知識を蓄えていきましょう。
もちろん、不動産投資は極めて専門的な知識を求められる分野のため、すべてを自身で理解することは困難です。
そのため、信頼できる不動産会社とタッグを組み、不動産会社の豊富な知識と経験を最大限活用することが重要となりますが、そうした際に不動産会社の言いなりとなってしまわないよう自分でも知識を得ておくことが大切です。
不動産投資に限らず、あらゆる投資を始める前には「投資目的の明確化」が絶対に欠かせません。
「FPの人に勧められたから」「周りの皆がやっているから」で始めた投資で期待通りの効果を得ることは難しいでしょう。
不動産投資を始めると言っても、その目的はさまざまです。
など、十人十色の目的が挙げられるでしょう。
そして、目的によって選ぶべき投資方法やエリア、物件は大きく異なります。
たとえば、FIREを実現したい人がワンルーム投資を始めたところで、リタイア後の生活すべてを賄えるほどの収益を得ることはまず不可能です。
節税対策をしたい人が新築区分マンションを購入しても、1年間に計上できる減価償却費が少ないため、期待していたほどの節税効果は得られないかもしれません。
よって、まずは「何を目的として不動産投資を始めるのか」を明確化することが重要です。
目的が見えたら、次に具体的な目標を定めていきましょう。
あたりは最低限抑えておけるといいですね。
目標が明確になれば、今何をすべきか、どんなエリアや物件を選ぶべきかがより現実的に絞られてきます。
目的や目標が明確になったら、自身に合った不動産投資方法を選びましょう。
不動産投資の方法は、大きく以下の2つに分類できます。
個人で投資用物件を所有する「現物不動産投資」は、さらに細かく、
などに分類でき、各種法ごとで期待できる収益が大きく異なります。
投資用物件を現物資産として所有できるなどのメリットがありますが、そのぶん高額な自己資金が必要となります。
投資法人やクラウドファンディングへの投資は数万円からでも気軽に始められますが、投資金額が小さいぶんリターンも小さい傾向にあります。
運用自体はプロに任せることとなりますので、極めて手間が少なく、安定した収益を期待することができます。
不動産投資方法が決まったら、それぞれに応じて必要な自己資金を貯めましょう。
万が一の出費に備え、余裕をもった金額を貯めておくことが重要です。
不動産投資ローンの利用を考えている場合は、金融機関探しも並行して進めておくとスムーズですよ。
ここまできたら、ようやく「物件探し」に着手します。
エリアの資産価値や将来性を調べたり、ポータルサイトでどのような物件があるかを調べたりして、おおよそのあたりをつけていきます。
現物不動産投資以外の場合は、投資先となる投資法人や案件を探していくこととなります。
エリアや物件におおよそのあたりがつけられたら、そのエリアに強い不動産会社に相談しに行きましょう。
ポータルサイトに載っていない掘り出し物件を紹介してもらえたり、知見をもとにしたアドバイスを得られたりと、より投資内容を具体化することができますよ。
投資法人やクラウドファンディングへの投資の場合、投資先を決めたら原則あとは申し込むだけですが、現物不動産投資の場合はさらに以下のステップを踏む必要があります。
不動産投資は長期にわたって行う投資ですので、目先の利回りだけでなく、資産価値や将来性も深く検討したうえでエリアや物件を選定しなければなりません。
不動産会社と相談を重ね、自身でも路線価や周辺環境を調べたうえで、「これだ!」と思える物件を選びましょう。
初心者が不動産投資を始める際は、以下のポイントに注意が必要です。
これらは不動産投資初心者が陥りやすい失敗の代表例ですが、この記事で解説してきた「不動産投資について学ぶ」「投資目的と目標を明確化する」などの事前準備を徹底しておけば、これらの落とし穴を回避することができます。
また、
などの失敗は、信頼できる不動産会社を見つけることで防ぐことができます。
不動産投資初心者が精緻なシミュレーションを立てることは難しいので、ここはぜひ不動産会社の助けを借りましょう。
真摯に向き合ってくれる不動産会社であれば、表面的な利回りだけで物件をおすすめせず、修繕やリフォームの必要性なども考慮したうえで物件を選定してくれるはずですよ。
十分な知識で「自衛」すると同時に、専門知識や経験の面を補ってくれる不動産会社をパートナーに選んで、初めての不動産投資を成功に導きましょう。