働けど働けど給料は上がらず、物価だけが上がっていく。年金問題や老後資金問題など、将来が不安になる話題も山積みで……。
そんな時代に打ち勝つべく資産運用を検討しても、日々仕事や家事育児に追われる身ではなかなか投資にも踏み切れない。
そんな方におすすめなのが「ほったらかし投資」です。
この記事では、投資初心者の方や忙しい方でも取り組みやすいほったらかし投資について解説します。
ほったらかし投資とは、できる限り手間をかけずに行う投資方法全般を指す言葉です。
投資方法によって異なりますが、一般的に、最初に環境さえ整備しておけば、あとは原則「ほったらかし」にできるものをほったらかし投資と呼びます。
ほったらかし投資の大きな特徴は、
の4つで、投資経験のない初心者の方でもチャレンジしやすい投資方法であると言えます。
上述した3つの特徴から、ほったらかし投資は以下の人におすすめできる投資方法です。
ほったらかし投資の基本は「安定的にコツコツと」なので、短期間で一攫千金を狙いたい方にはおすすめできません。
しかし、日々の運用や勉強に時間を割けない方や、腰を据えてじっくり資産を増やしていきたい方、また、少ない自己資金でスタートしたい方には大変おすすめの投資方法です。
ほったらかし投資は、明確に「どの投資方法がほったらかし投資だ」と定義されているわけではありません。また、同じ投資方法であっても、運用次第でほったらかし投資が叶う場合もあります。
この段落では、ほったらかし投資としてよく知られる投資方法を6つご紹介します。
新NISAは2024年1月から開始した非課税制度です。投資未経験、あるいは投資初心者の方の資産形成をサポートし、社会問題にもなっている年金・老後資金問題を緩和することを目的としています。
もともとは「一般NISA」と「つみたてNISA」という二つの制度がありましたが、新NISAでは一つの制度の中に「成長投資枠」と「つみたて投資枠」という二つの枠が設けられる形となり、年間投資上限額も最大360万円と大きく拡大されています。
新NISAのうち、ほったらかし投資におすすめなのは「つみたて投資枠」です。
つみたて投資枠の対象となるのは、国が定めた厳しい条件をクリアした長期・積立・分散に適した投資信託のみ。もちろん運用は専門家が行ってくれますので、安定的にコツコツと、リスクを抑えつつ資産を増やすことが可能です。
iDeCoは、毎月一定額の掛金を出して運用を行い、積み立てた資産(掛金と運用益)を60歳以降に一括あるいは分割で受け取ることができる私的年金制度です。
60歳までは原則として資産を引き出せないという成約があるものの、
など税制面で大きな優遇があり、選ぶ運用商品によってはほったらかし投資にもおすすめできます。
ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を活用して投資診断やアドバイス、運用などを行うサービスのことです。原則として助言のみを行う「アドバイス型」と、提案内容を了承するだけで買い付けなどの運用もすべて一任できる「自動運用型(投資一任型)」に分けられます。
対応範囲が幅広いぶん手数料がかかりますが、ほったらかし投資を目指すのであれば自動運用型がおすすめです。
所有する不動産を第三者に貸し出し、家賃収入(インカムゲイン)を得る不動産投資もほったらかし投資におすすめの投資方法です。
いろいろと複雑で、手間もかかりそうに感じる不動産投資ですが、実は、管理会社に運用を一任すればほとんど手間はかかりません。
もちろん、不動産投資で安定的に収入を得るためには「高い賃貸需要を維持し続けられる優良物件」を選ぶことが欠かせませんが、物件取得後はほとんど手間をかけることなくほったらかし投資を実現することができます。
より手軽に不動産投資を始めたいという方には不動産クラウドファンディングもおすすめです。
不動産クラウドファンディングは、不動産を対象とした事業に複数の出資者が共同出資して行う投資方法です。案件は不動産クラウドファンディングのサイトなどで随時公開されており、ひと口一万円などの小口で始められるうえ、日々の運用はすべて運用会社に一任できるためほったらかし投資に適しています。
クラウドファンディングの一種であるソーシャルレンディングもまた、ほったらかし投資におすすめの投資方法です。
ソーシャルレンディングとは「お金を貸したい投資家」と「お金を借りたい企業」をネット上で結びつけて行う投資方法です。投資家はソーシャルレンディング事業者を介して企業に資金を貸し付け、企業からの返済額から出資額に応じて分配金を受け取ることができます。
比較的利回りが高いことでも人気ですが、運用はソーシャルレンディング事業者が行いますので、ほったらかし投資にもおすすめです。