
東京23区の家賃は今後も上昇する?公的データで読み解く賃貸需要と不動産投資
東京都区部の民営家賃(※)は、2026年8月に前年同月比2.0%上昇しました。
人口流入や単独世帯の増加も続いており、東京23区の賃貸需要は今後も底堅く推移すると考えられます。
※個人や不動産会社などの民間が所有・管理する賃貸住宅(アパートやマンションなど)に対して支払う家賃のこと。
この記事では、公的データをもとに、家賃上昇の背景と不動産投資で注目したいポイントを解説します。
東京23区の家賃は実際に上昇している
まず確認したいのが、東京23区の家賃が「これから上がる可能性」だけでなく、すでに上昇局面に入っていることです。
複数の公的統計から、その動きを具体的に見てみましょう。
東京都が公表した「東京の物価」によると、東京都区部の民営家賃は2026年8月に前年同月比2.0%上昇しました。
家賃全体も1.9%上昇しており、直近の東京23区では、実際に家賃の値上がりが確認されています。
出典:東京都「東京の物価―東京都区部消費者物価指数―2026年8月分」
より長い期間で見ると、東京都全体でも家賃の上昇が確認されています。
総務省の住宅・土地統計調査をもとにした東京都の資料では、東京都内の民営借家の戸当たり平均家賃は、2018年の8万8,608円から2023年には9万4,802円へ上昇しました。
5年間で6,194円、率にして約7.0%の増加です。
出典:東京都住宅政策審議会「住宅価格の現状と今後の方向性について」
※住宅・土地統計調査は東京都全体を対象とした数値であり、東京23区限定の統計ではありません。
また、2023年の東京都における民営借家の1畳当たり家賃は、木造が5,278円、非木造が6,687円でした。
都心部で供給されることが多いマンションなどの非木造住宅は、相対的に高い家賃水準を保っています。
人口流入と単独世帯の増加が賃貸需要を支える
家賃の持続性を判断するうえでは、現在の価格だけでなく「今後も住みたい人がいるか」が重要です。
東京23区では、人口流入と世帯の小規模化が賃貸需要を支える要因となっています。
東京都の集計によると、東京23区の人口は2025年中に6万6,171人増加しました。
日本人に限っても、他県との移動は4万7,878人の転入超過です。
自然減が進むなかでも人口が増えていることから、就職や進学などを背景とした東京への移動が引き続き強いことが分かります。
東京都の将来予測では、区部の人口は2025年の983万2,930人から、2035年には998万6,997人へ増加する見込みです。
2035年をピークに減少へ転じる予測ではあるものの、2045年でも986万1,979人と、2025年を上回る水準が見込まれています。
さらに注目したいのが世帯数です。
区部の一般世帯数は2025年の546万5,105世帯から、2040年には563万6,136世帯まで増える予測です。
人口が横ばいになっても世帯が細分化すれば、その分だけ住戸が必要になるため、賃貸需要を下支えする要因になります。
出典:東京都「東京都世帯数の予測―全世帯数及び高齢者単独世帯数の予測」
東京23区では、一般世帯に占める単独世帯の割合も、2020年の53.5%から2045年には56.9%へ上昇する見込みです。
将来的に半数を大きく上回る世帯が一人暮らしになると予測されており、都心部の単身者向け住宅にとって追い風となる可能性があります。
東京23区の家賃上昇を不動産投資に生かすには
もちろん、公的データを元にしていたとしても、東京23区の家賃が今後も必ず上がると断定することはできません。
しかし、人口流入、世帯数の増加、単独世帯比率の上昇を踏まえると、賃貸需要と家賃には引き続き上昇圧力がかかりやすいと考えられます。
不動産投資では、表面利回りの高さだけでなく、長期間入居者を確保できるか、家賃を維持できるかという視点が欠かせません。
その点、勤務先や学校、商業施設などが集積する都心部は、通勤通学・生活の利便性を重視する単身者の需要を取り込みやすいエリアです。
特に「新築」「駅近」「好立地」といった条件を備えた単身者向けマンションは、築年数の古い物件や駅から遠い物件との差別化を図りやすくなります。
物件価格の高さや利回りの低さには注意が必要ですが、空室期間や将来の家賃下落リスクも含めて考えると、東京23区の利便性の高い物件には長期運用上のメリットがあります。
私たちが扱う東京23区・都心部の新築マンションも、こうした需要を見据えた不動産投資の候補です。
購入時には駅からの距離、周辺の賃貸供給、管理費、修繕計画、金利上昇時の収支まで確認しましょう。
まとめ
東京23区では民営家賃の上昇がすでに確認され、人口流入や単独世帯の増加も続いています。
将来の家賃上昇を保証するものではありませんが、賃貸需要が弱まりにくい条件は整っているといえるでしょう。
不動産投資を始めるなら、東京23区のなかでも、新築・駅近・好立地の単身者向け物件を長期的な視点で検討することが大切です。
※統計値は各資料の公表時点のものです。人口・世帯数の将来値は一定の前提に基づく予測であり、実際の家賃や不動産価格の上昇を保証するものではありません。


