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投資

9割近くが資産形成に危機感!今後の日本の資産形成はどうなる?

2022年10月14日 金曜日

あなたは今の資産に満足していますか?

今の資産だけで、これからの長い時間を豊かに過ごすことができると感じますか?

そう聞かれて「はい」と即答できる人は、そう多くはないのではないでしょうか。

実際に、多くの人が「資産形成に危機感がある」と感じています。

アンケート結果などを元に、世間一般における資産形成の現状を探ってみましょう。

低所得層では9割近くが「資産形成に危機感」

株式会社Wizleapの調査を元に筆者作成

株式会社Wizleapの調査によると、「資産形成に危機感がある」と回答した人は、どの世帯年収層においても7割を超える結果に。

とりわけ世帯年収が300万円未満の低所得者層では9割近くが「危機感がある」と回答しており、資産形成に対して強い危機感を抱いていることが分かりました。

世帯年収が1,000万円を超える高所得者層でも8割近くが「危機感がある」と回答していることから、ある程度の収入があったとしても資産形成への不安感が拭えずにいることが伺えます。

実際に資産形成をしている人は5割に留まる

株式会社Wizleapの調査を元に筆者作成

その一方で、資産形成をしている人はそう多くないのが実情です。

世帯年収が300万円未満の層では、実際に「資産形成をしている」と回答した人は5割に留まり、「資産形成をしたくてもできていない人」が非常に多いことが伺えます。

「資産形成をしている」かどうかは世帯年収によって顕著に差が表れており、低所得者層ほど実施率が低く、高所得者層ほど高い傾向が見られます。

とりわけ世帯年収1,000万円~1,500万円未満の高所得者層では8割以上が「資産形成をしている」と回答しており、積極的に資産形成を行っていることが分かっています。

34%の人が「投資に回す貯蓄がない」と回答

それではなぜ、低所得者層の人は資産形成に強い危機感を抱きつつも、実際には資産形成を行っていないのでしょうか。

2022年6月にJNNが行った世論調査によると、「今後、貯蓄を投資に回そうと考えるか」との質問への回答は、

  • 投資に回そうと思う:23%
  • 投資に回そうと思わない:40%
  • 投資に回す貯蓄がない:34%

となりました。

つまり、実に34%もの人が、貯蓄に余裕がないために「資産形成をしたくてもできていない」ことが分かったのです。

貯蓄がないため資産形成ができず、資産形成ができないためいつまで経っても貯蓄に余裕ができない。

そうした負のループから抜け出すことが、資産形成への第一歩であると言えるでしょう。

加えて、4割もの人がそもそも「投資に回そうと思わない」と回答していることにも懸念が残ります。

投資後進国と呼ばれる日本においては、資産の大半が現金保有(預貯金)であるとされていますが、現代においては資産形成の重要性がますます高まっています。

資産形成を通じて資産を増やし、資産形成への危機感をなくすためには、

「投資は失敗のリスクがあるから怖い」

「生活費の残りやボーナスはとりあえず貯金」

という意識自体を変えていくことが求められます。

まとめ

貯蓄に余裕がなく、「資産形成をしたくてもできていない」人は、資産形成を諦めるべきなのでしょうか。

いいえ、決してそんなことはありません。

「資産形成」と聞くと、大前提として「豊富な資金が必要になる」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。

月々数千円や数万円からでも資産形成は可能ですし、そこで得た利益をさらに投資していけば、リターンはどんどん大きくなっていきます。

通信費の見直し、外食を減らして自炊を増やす、必要以上に加入している保険商品を見直すなどすれば、月々数万円程度を捻出することはそう難しくはないでしょう。

「資産形成に興味はあるけど貯蓄がない」と感じている人は、今一度家計を見直してみてはいかがでしょうか。