株式会社PRESTIGE

[お問い合わせ]営業時間/10:00~17:00
tel

Column
コラム
経済

蛍光灯の2027年問題とは?いつまで使える?規制の内容とLED化で押さえるべきポイントを解説

2026年7月10日 金曜日

特定の時期に問題が生じることを「◯◯年問題」と呼称することがたびたびありますが、蛍光灯にも「◯◯年問題」があることをご存知でしょうか?

蛍光灯の「◯◯年問題」、それは「2027年問題」です。

「2027年から蛍光灯が使えなくなる」
「2027年までに今の照明を交換しなければならない」といった情報を見聞きした方も多いのではないでしょうか。

しかし、蛍光灯の2027年問題について、実際には誤解されている部分も少なくありません。

この記事では、蛍光灯の2027年問題の概要や背景、規制の内容、今後の対応策についてわかりやすく解説します。
ご家庭はもちろん、賃貸住宅や事業用不動産を所有している方、今まさに検討中の方もぜひ参考にしてください。

蛍光灯の2027年問題とは?

蛍光灯の2027年問題とは、水銀を含む一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が段階的に禁止されることで、交換用ランプの確保や設備更新に影響が生じる問題を指します。

背景にあるのは、水銀による環境汚染を防ぐための国際条約「水銀に関する水俣条約」です。
日本を含む多くの国が参加しており、水銀を使用する製品の削減や代替品への移行が進められています。

これを受けて開催された水俣条約第5回締約国会議(COP5)では、一般照明用蛍光ランプの規制強化が決定されました。
日本でもその内容に沿って規制が進められることになっています。

(出典:経済産業省「蛍光ランプの廃止について」https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/mercury/fltokusetu.html

そのため、2027年前後を境に蛍光灯の新規供給が大幅に減少すると見込まれており、これが「2027年問題」と呼ばれるようになりました。

2027年以降は蛍光灯を使えなくなる?

「2027年以降は蛍光灯が使用禁止になる」と誤解されることがありますが、実際にはそうではありません。

規制対象となるのは、主に一般照明用蛍光ランプの「製造」と「輸出入」です。
そのため、すでに設置されている蛍光灯を継続して使用すること自体は禁止されません。

例えば、

  • 現在使用中の蛍光灯を使い続ける
  • 手元にある予備の蛍光灯を交換用として使う
  • 規制前に流通した在庫品を購入する

といった行為は可能です。

一方で、製造が終了すると市場在庫は徐々に減少していきます。
将来的には交換用ランプの入手が難しくなったり、価格が上昇したりする可能性があります。

環境省も、規制は製造・輸出入に対するものであり、既存製品の使用を禁止するものではないと説明しています。

(出典:環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html

つまり、重要なのは「今すぐ使えなくなる」ことではなく、「将来的に交換が難しくなる」ことへの備えです。

蛍光灯の規制スケジュール

規制は一度に実施されるわけではなく、蛍光灯(蛍光ランプ)の種類ごとに段階的に進められます。

主なスケジュールは以下のとおりです。

種類規制開始時期
電球形蛍光ランプ2026年1月以降
コンパクト形蛍光ランプ2027年1月以降
直管形蛍光ランプ2028年1月以降
環形(丸形)蛍光ランプ2028年1月以降

なお、対象製品や水銀含有量などによって詳細な条件が異なるため、実際の運用については各メーカーや行政機関の案内を確認することが重要です。

(出典:環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html

(出典:一般社団法人日本照明工業会「全ての一般照明用蛍光ランプについて製造・輸出入が禁止されます」https://www.jlma.or.jp/led-navi/contents/cont09_mercuryLamp.htm

特にマンション共用部やオフィスビル、商業施設など大量の蛍光灯を使用している施設では、交換時期を見据えた設備更新計画が求められます。

今後はLED化を進めるべき?

蛍光灯の供給減少を踏まえると、今後はLED照明への切り替えが現実的な選択肢となります。

LEDには以下のようなメリットがあります。

消費電力を抑えられる

LEDは蛍光灯と比較して消費電力が少なく、省エネ性能に優れています。
長時間点灯する共用部や事務所では、電気代削減効果を期待できます。

長寿命で交換頻度が少ない

一般的にLEDは蛍光灯より寿命が長く、交換回数を減らせます。
高所作業が必要な場所や管理戸数の多い賃貸物件では、維持管理の負担軽減につながります。

将来の調達リスクを回避できる

蛍光灯の製造終了後は交換部品の確保が課題になる可能性があります。
早めにLED化を進めることで、将来的な品不足や価格高騰のリスクを抑えられます。

不動産の維持管理にもプラス

賃貸住宅や投資用マンションでは、共用部や専有部の設備更新が資産価値維持につながります。
LED照明は省エネ性や利便性が高く、入居者満足度の向上にも寄与するでしょう。

まとめ

蛍光灯の2027年問題とは、水銀を含む一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が段階的に終了することで生じる課題です。
2027年以降も既存の蛍光灯を使用することは可能ですが、交換用ランプの確保は徐々に難しくなると考えられています。

特に住宅や賃貸物件、事業用施設を所有している方は、将来の維持管理コストや調達リスクを見据え、計画的なLED化を検討することが大切です。
早めの対応によって、設備管理の負担軽減や資産価値の維持にもつながるでしょう。

これから不動産投資を検討される方は、検討中の物件が蛍光灯を使用しているのか、あるいは全てLEDに切り替え済みなのかもチェックしておくと安心ですね。