「アッパーマス層の割合はどのくらいなのか」
「自分は今どの層に位置しているのか」
資産形成に関心を持つ方なら、きっと誰もが一度は気にするテーマではないでしょうか。
本記事では、世帯単位で見たアッパーマス層の割合や、各年代におけるアッパーマス層の割合を解説します。
ご自身が今どのポジションにいるかを把握し、この先の人生設計を考える一助となれば幸いです。
さらに、アッパーマス層の一段下である「マス層」から上を目指すための具体的な考え方もわかりやすく解説します。
「アッパーマス層」とは、野村総合研究所が世帯を定義した5段階のうちのひとつで、純金融資産の保有額によって分類されます。
アッパーマス層について、その資産額やポジション、投資におけるスタンスやおすすめ投資方法などはこちらの記事で紹介しておりますので、併せてご覧ください。
『アッパーマス層とは?資産形成を次のステージへ進めるための考え方とおすすめの投資方法』
5段階の特徴と、それぞれの世帯数・割合は以下の通りです。

※野村総合研究所『純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数』を参考に弊社にて作成
全世帯の8割近くを「マス層(純金融資産保有額3,000万円未満)」が占めており、それに次ぐ「アッパーマス層(純金融資産保有額3,000万円以上5,000万円未満)」は1割強となっています。
つまり、極端に言えば、10世帯のうち1世帯はアッパーマス層ということになります。
とはいえ、こちらは全ての世帯を対象とした割合です。
ご自身のポジションをより確認しやすくするべく、次の段落では年代別に見たアッパーマス層の割合をご紹介します。
次に、年代別(世帯主年齢ベース)で見た場合のアッパーマス層の割合を整理します。
野村総合研究所では年代別データを出していないため、前出の野村総合研究所発表のデータに加え、総務省統計局が発表している『令和6年全国家計構造調査』の数値と突き合わせて算出した目安数値となります。
両者のデータ算出方法が異なるため、あくまで目安となる点はご了承ください。

20代という若い世代では、ほぼほぼマス層が占めており、アッパーマス層は1%未満しか存在しません。
30代になると給与水準も上がりますが、それでもアッパーマス層の割合は3%程度です。
結婚や出産、自宅やマイカー購入など、大きなお金が動くイベントを抱えることも多い年代であり、自宅購入に組んだ住宅ローンとの長い付き合いが始まります。
まだまだ働き盛りの40代でも、引き続きアッパーマス層は8%程度と、全世帯を対象とした時の割合(約10%)を下回っています。
30代よりさらに給与水準は上がっていますが、依然として住宅ローンが残っている上、子供の教育資金や食費の増加といった支出も増えることが要因と考えられます。
50代に入ると、アッパーマス層の割合が約15%にまで伸びます。
子供の年齢にもよりますが、大きなウェイトを占めていた教育費による支出がひと段落を迎えたり、30代・40代のうちに仕込んでいた長期的な資産形成や不動産・金融商品への投資がしっかり成長していることも背景にあると考えられます。
60代になるとアッパーマス層の割合は20%にまで増えますが、70代以上になると再びマス層がやや増加する傾向に。
これは、60代でまとまった退職金を得たものの、定年退職を経て資産の取り崩しフェーズに入ったことが影響していると想定されます。
このように、全世帯で見ると「10世帯に1世帯がアッパーマス層」となるため、「自分はまだマス層なのに…」と不安に駆られる人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、年代別に見ると、「10世代に1世帯がアッパーマス層」となる世代は50代以降であることがお分かりいただけたかと思います。
今30代、40代の方であれば、現時点でアッパーマス層になろうと無闇に慌てる必要はありません。
しかし、50代以降に安定した生活を送るためには、ゆくゆくはアッパーマス層になるための仕込みを今のうちからしっかり進めておく必要があります。
現在マス層に位置している方がアッパーマス層を目指すためには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず大切なのは、「貯蓄」から「資産運用」への意識転換です。
預貯金だけでは資産は増えにくく、インフレ局面では実質的な価値が目減りする可能性もあります。
実際に、近年の米や卵の値上がりを見れば「以前と同じ価格では買えなくなった(=現金の価値が目減りしている)」ということが実感としてお分かりいただけるのではないでしょうか。
次に、長期・安定型の投資を取り入れること。
30代40代の若い世代には、「時間」という武器があります。
この「時間」を最大限に活かすべく、長期にわたって安定的に資産を増やしてくれる投資商品を保有しておきましょう。
株式投資や投資信託に加え、不動産投資も有力な選択肢となります。
特に、都心部の新築・駅近マンションは、
といった特徴があり、着実に金融資産を積み上げたい層と相性が良い投資対象です。
また、収入が増えたタイミングで生活水準を一気に上げすぎず、資産に回す余力を確保する習慣も、アッパーマス層への近道と言えるでしょう。
アッパーマス層の割合は世帯全体の約10%とされ、決して非現実的な存在ではありません。
年代別に見ると40代以降で増加傾向にあり、長期的な資産形成の重要性がうかがえます。
マス層から一段上のアッパーマス層を目指すためにも、早い段階から資産運用を意識し、安定性の高い投資を継続して行なって行きましょう。