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不動産

不動産取得税は軽減措置で大きく変わる!制度を知ってかしこく不動産を取得しよう

2026年2月6日 金曜日

不動産を購入した際に発生する税金のひとつが「不動産取得税」です。
物件価格が高額になりやすい分、税額も大きくなりがちなため、負担感を覚える方も少なくありません。しかし実は、不動産取得税には複数の軽減措置が用意されており、制度を正しく理解すれば税負担を大きく抑えることが可能です。

本記事では、不動産取得税の基本的な仕組みから、建物・土地それぞれに適用される軽減措置、申請時の注意点までを分かりやすく解説します。

不動産取得税とは何か

不動産取得税とは、土地や建物を取得した際に一度だけ課される地方税です。
自己居住用の住宅はもちろん、不動産投資を目的とした収益物件を購入した場合でも課税対象となります。

地方税であるため、納税先は取得した不動産が所在する都道府県です。
多くの場合、取得から数か月後に都道府県(または都税事務所)から納税通知書が送付され、その内容に従って納税手続きを行います。

なお、不動産に関する税金としてよく知られている「固定資産税」は、保有期間中に毎年課税されるのに対し、不動産取得税は取得時のみ発生する点が大きな違いです。

不動産取得税の計算方法

不動産取得税は、建物と土地をそれぞれ個別に評価して算出されます。
基本となる計算式は以下の通りです。

固定資産税評価額 × 税率

通常の税率は4%ですが、住宅として取得した建物および土地については、2027年3月31日までに取得したものに限り、税率が3%に引き下げられています。
これは2024年度(令和6年度)税制改正大綱により、軽減措置の延長が決定されたためです。

さらに、宅地または宅地と同等に扱われる土地については、固定資産税評価額が2分の1に減額されます。
※宅地とは、現に建物が建っている土地、または建物の敷地として利用される土地を指します。

なお、借地権付き建物を取得した場合、土地部分には不動産取得税はかからず、建物のみが課税対象となります。

課税の基準は「購入価格」ではなく「固定資産税評価額」

不動産取得税を計算する際に注意したいのが、課税の基準となる金額です。

税率が掛けられるのは、実際の売買価格ではなく「固定資産税評価額」です。
固定資産税評価額は、総務省が定める「固定資産評価基準」に基づき、市町村(東京23区では区)が個別に算定しています。

土地の場合、公示価格のおおむね70%前後が評価額の目安とされています。

一方、建物は「再建築価格方式」と呼ばれる方法で算出され、同じ建物をもう一度建てた場合にかかる費用を基準に、経年劣化などを考慮して評価されます。
そのため、新築建物では市場価格の50〜60%程度になるケースが一般的です。

不動産取得税に用意されている軽減措置

不動産取得税には、条件を満たすことで税額を抑えられる複数の特例措置が設けられています。
ここでは、建物と土地に分けて代表的な軽減措置を見ていきましょう。

建物に対する軽減措置

建物については、「新築住宅」と「中古住宅」で軽減措置の内容が異なります。

新築住宅の場合

新築住宅では、建物の固定資産税評価額から1,200万円が控除されます。
さらに、長期優良住宅として認定を受けた建物であれば、控除額は1,300万円まで拡大されます(2026年3月31日まで)。

この特例により、最大で36万円〜39万円程度の税負担軽減が期待できます。

ただし、以下の要件を満たす必要があります。

  • 住宅の延べ床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 賃貸用共同住宅の場合は1戸あたり40㎡以上
中古住宅の場合

中古住宅では、建築された時期に応じて控除額が定められています。

建築された時期控除額
1985年6月30日以前〜420万円
1985年7月1日〜1989年3月31日450万円
1989年4月1日〜1997年3月31日1,000万円
1997年4月1日以降:1,200万円1,200万円

なお、適用には以下の条件があります。

  • 自己居住用として取得した住宅であること
  • 延べ床面積が50㎡以上240㎡以下(賃貸住宅は1戸40㎡以上)
  • 1982年1月1日以降に新築された建物
  • 1981年12月31日以前の建物で、新耐震基準適合証明があるもの

土地に対する軽減措置

土地については、前述の評価額1/2特例に加え、一定の条件を満たすことでさらに税額が軽減されます。

軽減額は、以下のいずれか高い方が適用されます。

  • 45,000円
  • (土地1㎡あたりの評価額 × 1/2)×(住宅の課税床面積 × 2[上限200㎡])× 3%

なお、詳細な計算方法や適用条件は都道府県ごとに異なる場合があるため、必ず管轄自治体の案内を確認するようにしましょう。

軽減措置を受けるための手続きと注意点

不動産取得税の軽減措置は、自動的に適用されるものではありません。
原則として、期限内に必要書類を提出し、申請を行う必要があります。

申請を行わない場合、軽減前の税額が記載された納税通知書が届き、そのまま納税してしまうと、本来不要な税金を支払うことになりかねません。

申請期限を過ぎてしまった場合でも、早めに税事務所へ相談することで対応してもらえるケースもありますが、必ず適用されるとは限りません。
取得後はできるだけ早めに手続きを進めることが重要です。

主に必要となる書類は以下の通りです。

  • 不動産取得税課税標準の特例適用申告書
  • 売買契約書や領収書など取得を証明する書類
  • 不動産取得税の納税通知書
  • 建物・土地の登記事項証明書

まとめ

不動産の取得は、多くの方にとって人生の中でも大きな決断となる出来事です。
だからこそ、「制度を知らなかったせいで余計な税金を支払ってしまった」という後悔は避けたいものです。

不動産取得税には、建物・土地それぞれに複数の軽減措置が用意されており、条件を満たし、期限内に申請することで税負担を大きく軽減できます。
ご自身の取得条件にどの特例が該当するのかを事前に確認し、必要書類を整えたうえで、計画的に手続きを進めることをおすすめします。